【医療サイトや海外論文を徹底検証!】

俗説か?真実か?

最近、葉酸の摂取とダウン症の予防が関係づけられたサイトや報道が多いことに違和感を感じ、調査した結果をまとめました。

 

葉酸が神経管閉鎖障害の予防に大きな効果を持つのは、医学的真実です。

 

しかしダウン症は同じ先天障害といっても、原因も症状もまったく別物です。

 

葉酸が先天異常の万能薬みたいな扱いになっているが、多分ウソか誤解ではないか?

 

それを解明することがこのサイトの目的です。

 

国内の信頼できるサイトの状況

葉酸がダウン症予防にもなると書いているサイトは無数に存在します。

 

しかし、医師、医療機関や製薬会社などのサイトは皆無です。

 

誰が書いたかわからないようなサイトばかりです。

 

厚生労働省のサイトには神経管閉鎖障害のことは書かれていますが、ダウン症には一言も触れていません。

 

英語の学術論文の状況

妊婦の葉酸摂取強化はもともと欧米で法制化されて普及したものが、輸入されたものです。

 

英語圏には日本と違う情報があるかもしれないと考え、検索したところ、驚くべき結果が出ました。

 

「down syndrome folic acid」で検索したところ、学術論文に限ってもかなりの数が出てきたのです。

 

Down syndrome=ダウン症、folic acid=葉酸なので、このキーワードは日本語では「ダウン症 葉酸」です。

 

グーグル検索結果画面キャプチャ

検索結果キャプチャ

 

わかりやすいよう、「Down syndrome」と「folic acid」「folate」(ともに葉酸)の箇所に赤のアンダーラインを引いています。

 

上から順にいくつか論文タイトルを抜き出して和訳してみます。

 

  • タイトル: Abnormal folate metabolism and mutation in the methylenetetrahydrofolate reductase gene may be maternal risk factors for Down syndrome
  • 和訳: 葉酸の代謝異常とメチレンテトラヒドロ葉酸の還元酵素の突然変異はダウン症の重要な危険因子の可能性
  • タイトル: Polymorphisms in genes involved in folate metabolism as maternal risk factors for Down syndrome
  • 和訳: ダウン症の重要危険要因としての葉酸代謝に関連する遺伝子の多型性
  • タイトル: Abnormal folic acid-homocysteine metabolism as maternal risk factors for Down syndrome in Japan
  • 和訳: ダウン症の重要危険要因としての葉酸ホモシステインの代謝異常
  • タイトル: Homocysteine metabolism in children with Down syndrome
  • 和訳: ダウン症児のホモシステイン代謝
  • タイトル: Folic acid: nutritional biochemistry, molecular biology, and role in disease processes
  • 和訳: 葉酸、その栄養学的生化学、分子生物学、および疾病プロセスにおける役割
  • タイトル: Abnormal folate metabolism in mothers with Down syndrome offspring
  • 和訳: ダウン症の子供を持つ母親の葉酸代謝異常
  • タイトル: Abnormal folate metabolism and genetic polymorphism of the folate pathway in a child with Down syndrome and neural tube defect
  • 和訳: ダウン症児および神経管閉鎖障害児における葉酸代謝異常と葉酸経路の遺伝子多型

 

本文を読むと、葉酸を飲めばダウン症を防げるというようなことまでは書いていません。

 

しかし、どれもダウン症と葉酸が関係していそうだという内容です。

基礎知識と問題の整理

葉酸、神経管閉鎖障害、ダウン症などに関する基礎知識が不足している人のために、簡単に解説します。

 

これで問題点がよりクリアになると思います。

 

神経管閉鎖障害と葉酸の整理

神経管閉鎖障害は、脳と脊髄に分化発達する前の器官である「神経管」が正常に発達しないことで起きます。

 

生まれてくる赤ちゃんは無脳症か二分脊椎症になります。

 

発症率は普通1万人に6人くらい。

 

妊娠初期に十分葉酸を摂ることで、発症率50%から70%も下がります。

 

ただし、100%防止することはできません。

 

以上の内容は厚生労働省や医療機関等のホームページに多数書かれている、間違いない事実です。

 

ダウン症の整理

一方、ダウン症は染色体異常が原因で起きます。

 

染色体は遺伝子情報が書かれた鎖状の物質DNAの塊です。

 

人間の子供は父親と母親から1本ずつ染色体を受け継ぎ、2本でワンセットのものを23セット持ちます。

 

21番目のセットが何らかの失敗で3本になっている時、赤ちゃんはダウン症になります。

 

3本の染色体をトリソミーといい、ダウン症は21トリソミーとも呼ばれます。

 

ダウン症児は特徴的な容貌を持ち、知的障害があるケースが多いです。

 

21トリソミーが起きる理由はわかっていません。

 

医師の間で広く認められた予防策はないようです。

 

結論

現時点で葉酸がダウン症防止に効果があるという信頼性のある記述は発見できませんでした。

 

葉酸は、神経管閉鎖障害の発生率を低下させる効果は確かにあります。

 

しかし、ダウン症については現時点ではNOというほかありません。

 

しかし、上述のような研究がたくさん存在するということは、ダウン症と葉酸の関連に確定的な結論が出る可能性もあるということです。

 

もしかしたら、将来、葉酸がダウン症防止にも効果があるという結論になり、厚生労働省が新たな啓発に乗り出すことになるのかもしれません。

 

まずは葉酸で神経管閉鎖障害(無脳症と二分脊椎)の防止にかかるべきです。

 

これはダウン症よりやや低いが発生率が高い先天障害で、症状も深刻です。

 

葉酸を飲むだけでは発生率が半分から1/3になるのですから、やらない手はありません。

 

そしてそれがもしかしたらダウン症防止にもなっている可能性があると捉えたらいいと思います。

おすすめの葉酸サプリ情報

妊娠期は葉酸の必要量が約2倍になりますが、これをどう摂るかが問題です。

 

葉酸は調理で壊れやすいビタミンです。

 

壊れる分も織り込んで食物だけから摂ろうとすると、大変な食事量になってしまいます。

 

厚労省も推奨しているようにサプリを活用しましょう。

 

具体的な商品としては、例えばベルタ葉酸サプリが天然素材でおすすめです。